帯状疱疹とは
帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)にかかった時に体の中に潜伏したウイルスが再活性化し、多くは体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が出現する病気です。合併症の一つに症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。
帯状疱疹は、70歳代で発症する方が最も多くなっています。
接種の対象者
以下に該当する方が対象です。
65歳以上の方(60~64歳で、免疫不全などの方も対象)
それ以外にも対象となる場合があります。ご自身が対象かどうかの確認ができますので当院へお問い合わせください。
ワクチンの効果
使用されるワクチン2種類は、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。

接種回数と費用
ワクチンは2種類あり、いずれか一方を下表の自己負担額で受けることができます。
(定期接種として公費助成により可能)

ワクチンの安全性
ワクチン接種後に以下のような副反応がみられることがあります。
頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、組換えワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。

接種を受けられない方
以下の方は、接種を受けることができません。
・ この予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを
呈したことがある方
・ その他、予防接種を行うことが不適当な状態にあると医師
が判断する方
また、以下のような場合は接種を受けることができませんので、治ってから受けるようにしてください。
・ 発熱している
・ 重篤な急性疾患にかかっている
生ワクチンの接種を希望される場合、上記に加えて、病気や治療によって、免疫の低下している方は接種できません。
接種に注意が必要な方
以下の方は、接種にあたって注意が必要なので、あらかじめ医師に相談してください。
・ 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患等の
基礎疾患を有する方
・ これまでに、予防接種を受けて2日以内に発熱や全身の
発疹などのアレルギー症状があった方
・ けいれんを起こしたことがある方
・ 免疫不全と診断されている方や、近親者に先天性免疫
不全症の方がいる方
・ 帯状疱疹ワクチン(生ワクチン、組換えワクチン)の成分に
対してアレルギーを起こすおそれのある方
・ 生ワクチンの接種を希望される場合、輸血やガンマグロブ
リンの注射を受けた方は治療後3か月以上、大量ガンマグ
ロブリン療法を受けた方は治療後6か月以上置いて接種
してください。
・ 組換えワクチンの接種を希望される場合、血小板減少症
や凝固障害を有する方、抗凝固療法を実施されている方
は注意が必要です。